本の杜2が9月29日15時30分に無事終わった。サークル数46に対し一般参加入場者数はそれを上回る50人超になったとのこと。夜勤で精神と肉体を削りながらも集客に尽力された主催者及び準備会には感謝したい。また、つぶらな瞳をした主催者によると西瓜鯨油社の当落通知が
開催日前日になったのは単に案内発送準備段階でのリストに弊社が漏れたことが原因らしい。次回はこの経験というか失敗を生かして申込受付から案内発送までをシステム化するらしいので当落通知や早期レスポンスには期待できるだろう。またその本の杜3は『本の杜2イベントカタログ』の代表挨拶文によれば、同じく川崎市産業振興会館にて2013年3月17日(日)に開催されると告知されている。奇しくもその一ヶ月後、2013年4月14日(日)の
第十六回文学フリマが
大阪開催なので創作文芸及び評論の首都圏での受け皿としての機能を本の杜3は期待されているのだ。更なる拡大が見込めるだろう。
上の写真は川崎市産業振興会館である。JR川崎駅改札口を出て左手西口から線路沿いの大きな道を多摩川へ歩けばたどり着ける。だが、この産業会館は川沿いにひっそりと佇んでいるので見落として道に迷われた方もいた。まさになかなかたどり着けない「カフカの城」然としている。その4階で開催された本の杜に西瓜鯨油社は今回初参加したけれど、サークルスペースは広々としており、通路も歩きやすく、見本誌スペースの前には無料で麦茶を飲める休憩スペースもあって居心地がよく、
スケブ男も徘徊できるくらい余裕のある落ち着いたイベントであった。暇な土曜日、川崎駅での買い物帰りに立ち寄りやすい同人誌即売会である。
弊社は今回三種類の本を持って行き『勃起不全機械β』は13冊、『物語群』は1冊、『flugas filozof'』は5冊捌けた。なかには
全冊買いされた方もいた。今回はまったく営業せずに立ち読みしたい人には顎先で促し勝手に立ち読みさせて声をかけず話しかけられたら話し返すという方針でやった。接客時間以外は隣の出版評論社のバーバラ・アスカさんと話したり横須賀脱線男を冷やかしたり、鈴木さんとマコさんのかなまらの仲を確かめたり、会場内を見回ったりした。一般参加者だろうか、
添嶋譲さん、
栗山真太朗さん、
象印社総裁くまぞうさん、
桜井夕也さんなどの姿をうかがうことができた。会終了後には京急川崎駅近くの鳥貴族でサークル参加者6人、一般参加者2人、主催者、他のイベント関係者3人で打ち上げをした。同人誌即売会運営の裏話や徹夜組の駆除法、金の玉おじさんの話などで盛り上がった。次回以降、この打ち上げを本の杜公式で行うとのこと。
【獲得品】
・『お日さまがあった時』、雨の冬、すうぱあーなになに
チリ共和国からやってきた留学高校生カルロスの作品。村上春樹、三島由紀夫、吉本ばななが好きで、友人に手伝ってもらいながら書き上げたらしい。ラテンアメリカ文学の影響を受けた日本創作文芸がここにある。
・『家で作れる海軍めし4』、バーバラ・アスカ、
出版評論社
お隣さん、「出版評論社といえば、暗黒通信団と並ぶイロモノ評論サークルですよね」などと鯨は言っていた。おしゃべり好きな人。翌日の新潟コミティアへ夜行バスで向かうらしい。夜行バスにまつわる
小便的不安について話した。
・『オーケストラの祭日』、ありすうちゃ、
二乗天使
偶然くまぞうさんと同じ本を購入し、胸の谷間目撃談で盛り上がった。ご本人もオーケストラ経験がある上でのオーケストラ物。本の杜終了後は当然オーケストラの練習へ行く。
・『川と夕陽とたい焼きと』、つむぎゆう、
懐中天幕
文章に定評のあるサークルと聞いて購入。この手の本って過剰な表現を盛り込んで読みにくくなっている例が多いけれど、このサークルさんは読みやすい。
・『少女地獄第九階層』、風合文吾、
少女地獄第九階層
地獄の淵から這い上がってきたような方が座っていたので気になって購入。
・『そうだよ36』、鷹部屋荘平、
ミニコミそうだよ編集室
遅れてやってきたお隣さん。湘南では有名なミニコミ屋さんらしいけれど全編手書き。挿絵がシュール。
・『Phony』、歩登、
本場の歩登屋
話しかけるといきなり漫才がはじまるサークルさん。
・『黄昏シャンパーニュ』、
文芸創作ほしのたね
その可憐さに苛立ちながら購入した、購入せざるをえなかった。
・『Melted Fortunes -White Feathers 上 -』、RITSUKA、
EYE OF THE MARK
馬術部ものの下巻。
・『惑星黄金期』、杜甫口、
ゆにわ荘
分厚い398頁の文庫本。著者名は杜甫口だが、名刺には「甫杜口」と印字されている。これには悲しい物語が込められていた!
・『列島神社本マニアックじんじゃらん』、
W turismo
無名な神社の解説や行き方が地図や挿絵付で載っている本。