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サークル閉鎖。
by 鯨
本の杜3報告、割に合わない
 夜の国道409号と多摩堤通りを原付で走るのが好きで、咥え煙草で法定速度内ギリギリに青信号を青信号で繋いでいった。夜風に冷えた肩をもみほぐしながら、風圧で呼吸の機会を失いながら、そして喜多見で給油して帰宅した。自宅から川崎の会場まで大体1時間強かかる。
 朝、福祉車両向け駐車場の脇に設けられた駐輪場に原付を停めて、自己啓発系セミナーの受付設営を横目に、エレベーターで川崎市産業振興会館4階にある展示スペースへ行くと、既に左隣の月砲屋さんが設営を終えていた。「砲」の字をサークル名や筆名に使うセンスを鯨はとても高く評価していて、かく云う鯨も高校時代の筆名は「牟礼砲雄」(むれつつお)であった。名前と云えば今日参加した文芸作品オンリー同人誌即売会は「本の杜」であって「本の社」ではない。終了後に「もしかしたらサークル参加者のなかにもまだ“ほんのやしろ”と発音している人がいるんじゃないか」と話題になり、それで各自端末機器で検索してみたら「本の社」表記を見つけてしまって、皆の顔色がみるみるうちに蒼ざめた。
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 11時になんとなく本の杜3が開幕し、各サークルは長い撤退戦をそのときから開始していた。今回の一般参加者は40人台だそうで、サークル参加者数を下回ってしまった。それは前回の一般参加者がサークル側に回ったことや「座敷童」的存在であるスケブ男の不在などが原因として考えられる。そうなると動く貨幣と書籍の数も限りがあり、参加費や交通費を差し引いても本の杜を割に合わないイベントだと考えるサークル参加者もなかにはいるのではなかろうか。だが鯨ははじめから本の杜に何も期待していないので、ただあたたかい珈琲を飲んで満足していた。前回は麦茶が飲み放題であったが、今回はそれに加えて珈琲を飲めるようになった。乾き物は海胆味の揚げ煎餅しか出ていなかったのが残念だったけれど飲料の無料提供という分野においてはこの本の杜が同人誌即売会界隈の先頭を走っていると思う。
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 今回の戦利品を羅列すると横浜新聞研究所さんの『全国新聞事情その18新・南関東編』や寄稿もした本場の歩登屋さんの『断片集』。前述した月砲屋さんの『スメルズライクシンデルスピリット』は版画で多色刷された表紙が良い味わいで、文学結社猫さんの深城巧祐著『鮨・きゅうり夫人』の表紙はシュールで素晴らしい。アグロシさんの『アエロシェパード』は重厚で、『エンゼル節行進曲1』は薄い。白石薬子さんは百合とSFのスペクトラムにとまどって『はくの』、素敵女子な志水了さんの『カラスが住む庭』の決め手はやはり文庫サイズの掌フィット感。神風零さんの『答え合わせは、後でいい』は題名のメッセージ性に打たれ、鯨を「きょわい」(恐い)と形容したアホウドリの祭典。さんの無料本はトラブルコレクターズの無料配布BOOK『タダコレ!』だった。
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 15時半に本の杜3はなんとなく終わり、16時半ごろには撤収作業があらかた終わっていた。その後、打ち上げ参加者の二十数名は展示場や一階の待合スペースで暇をつぶし18時前から鳥貴族京急川崎店で打ち上げをはじめた。原付を歩道橋の下に停めておいたら駐車監視員に目をつけられたので、お店の一階に入れておいたらお店の人、というより本の杜打ち上げ参加者のアイドルと言った方が分かりやすいだろう堤ちゃんに原付を建物の外に出すように言われる。結局原付はタイムズ駐車場の黄色い看板の下に置いておくのが正解だった。打ち上げに参加したのはクロフネ3世に児玉さん、崇山祟さんに鈴木さんと幼女と幼女父、アグロシさんに添嶋さん、主催者に御拗小泉夫妻、月砲屋に歩登屋、まこにてんまさん、綺麗系女子の志水了さんに鯨と清風だった。まだ挨拶していないだけで他にも参加者はいたと思う。また、とあるテーブルでは「主催者総受け、鯨鬼畜攻め」本の話で盛り上がっていたようだけれどBL界隈の語彙に詳しくない鯨にはなんのことか分からない。なので今回、特に御拗さんと児玉さんの心を制したのは山本清風の発言した「菊門(アナル)に張形(ディルド)」という言葉ではなかったか、と推測する。
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 次回の本の杜4は9月15日に大田区産業プラザPiOで開催される。続報を待て。
by suikageiju | 2013-03-17 23:03 | テキレボ・本の杜
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