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存在の耐えられない軽さ

存在の耐えられない軽さ
(Netolerebla leĝero de estado)

ミラン クンデラ / 集英社

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 名前だけが一人歩きしている本というとこれとか『死に至る病』とかがある。「永劫回帰という考えは秘密に包まれていて、ニーチェはその考えで、自分以外の哲学者を困惑させた」という冒頭に煙をまかれるが、基本的にトマーシュとテレザを軸とする四人の男女の愛と浮気の物語である。スターリンの息子ヤコブの挿話がおもしろい。「糞のための死は無意味な死ではない」
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by suikageiju | 2009-05-30 17:13 | 感想 | Trackback | Comments(0)
文盲

文盲 (L'analfabeto)

アゴタ・クリストフ / 白水社

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この言語を、わたしは自分で選んだのではない。たまたま、運命により、成り行きにより、この言語がわたしに課せられたのだ。

 自分の書く言語を選択した作家のうち、私が知っているのはホルヘ・ルイス・ボルヘスである。彼は英語がスペイン語と同じようにできたが、結局スペイン語で書いた。私の言語は、どう足掻いても日本語だ。だが運命を、私は知らない。
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by suikageiju | 2009-05-26 21:54 | 感想 | Trackback | Comments(0)
異邦人

異邦人 (La femdulo)

カミュ / 新潮社

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私に向けられたこの叫びが、あまりに猛烈な勢いで、且つ、検事の視線は全く勝ちほこった調子なので、この数年来はじめてのことだったが、私は泣きたいというばかげた気持になった。それは、これらのひとたちにどれほど自分が憎まれているかを感じたからだった。

 もし人があなたのまったく予想だにしない場面で大声をはりあげ、勝ち誇ったようにあなたを罵倒することが度々あるとしたら、あなたはムルソーだ。そんなことが度々あるのでその人を狂人だと思っていたら、いつのまにかあなた自身が狂人扱いされていたら、あなたはまさにムルソーだ。そして私はあなたのために物語をつむぎ続けよう。
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by suikageiju | 2009-05-26 21:40 | 感想 | Trackback | Comments(0)
ナナ

ナナ (Nana)

エミール・ゾラ / 新潮社

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 『椿姫』と同じくパリの高級娼婦もの。エミール・ゾラによるルーゴン・マッカール叢書の代表作。表現はさすが自然主義といったところで、登場人物たちのざらざらした肌の質感が伝わってきそうである。高級娼婦はパリを嫌い普通の少女でいられる田舎を好む、という『椿姫』のマルグリットとナナの共通点がおもしろい。また表現が豊かなので読んでいて飽きがこないが、ただ、少々展開が退屈である。
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by suikageiju | 2009-05-23 00:26 | 感想 | Trackback | Comments(0)
椿姫

椿姫 (La damo kun kamelioj)

アレクサンドル デュマ・フィス / 光文社

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 参考資料として読んだ。アレキサンドル・デュマ・フィスが書いた自伝的小説。劇中でアルマン・デュヴァルが恋する高級娼婦マルグリット・ゴーティエは実在した女性をモデルにしている。言葉のやりとりは巧みでおもしろいのだが、ラテンアメリカ文学の密林をくぐりぬけた読み手にとっては、いささか表現が陳腐である。ただ「椿姫」の由来となった赤い椿と白い椿の話は物語性を帯びている。解説でアルマンとマルグリットの関係のうつろいを「奴隷と主人」の関係から読み解いているのがおもしろい。
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by suikageiju | 2009-05-23 00:19 | 感想 | Trackback | Comments(0)