札幌市琴似にある
久住書房こと、くすみ書房。最初に私が店に入ってびっくりしたのは、狭い店舗の真ん中に岩波文庫やちくま文庫、ちくま学芸文庫、講談社学芸文庫、中公文庫などが「売れない文庫フェア」として大々的に売られていたことだ。普通、この規模の書店ではこういった「売れない文庫」は小さなスペースで済まされるか、岩波文庫は仕入れていないか、なのに。こういう良心的というか、書物に情熱を注ぐ本屋がまだあることに驚かされる。
9月30日に琴似の今の場所から厚別区大谷地の
キャポ大谷地に移転するとのこと。そうすると私はあまり訪れることはできなくなる。今のうちにこの店を楽しんでおきたい。そしていつかは西瓜鯨油社の本もくすみ書房の片隅で売られるようになれば、いいな。「売れない本を売っています。」