入稿完了
 やっぷぅー!第九回文学フリマ用の原稿を印刷所におさめた。一気に虚脱状態だ。張り詰めていた弦がぴしゅるーんと切れた。あとは12月6日に会場でダンボールをあけるだけだ。
 西瓜鯨油社の本は、絶対に書店では手に入らない。それは単に一般流通しているか、していないか、といった次元の話ではない。そもそもこういう本を探そうと思っても売られていないということだ。ありきたりじゃない。これが分かる奴はネジが一本飛んでるぞ、とまで言い切れる感覚、いや自信。凡人じゃ読むことすらできない、ましてや理解だなんて。コミティアだから、文学フリマだからこそ読める物語、文章、それが西瓜鯨油社の本だ。
 私は中学高校のときに焦っていた。日本の、海外の、たいていの古典を読んでみたり、眺めてみたりしても、欲しい本が見当たらなかった。無国籍で、重厚で、幻想で、神秘主義で、描写が変態で、内容も変質、登場人物がどこか奇妙だけれど、なぜかみんなしっかり生きている、それでいて思索に満ちており宗教がある、そんな本を探して、見つからず、図書館の毛足の短い絨毯の上でのたうちまわっていた。16歳の私だ。惨めな肉塊だ。
 そして私は自ら筆を執ることを考え付いた。最初は拒否反応が出て嘔吐しまくった。テスト用紙に名前を書くときしか筆を持たない男だったからだ。一行書く度に吐瀉、一枚書く毎に血反吐だ。でも書き続けた。いや、吐き続けた。そして物語らしきものが生まれた。もちろん、畸形児だった。引き裂いた。何年も水子を生み続け、その度に叩き潰して、私は生きてきた。私は人殺しだ。そして書き始めてから8年がたった。やっとまともな奴が生まれた。それが『掌編集』だ。そして『一つの愛とその他の狂気について』が書かれ、こうして第九回文学フリマの新刊に至る。題名は『コルキータ』だ。でもまだ未熟だ。序の口だ。
 西瓜鯨油社はノーベル文学賞を目指す。
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by suikageiju | 2009-10-26 23:20 | 文学フリマ | Trackback | Comments(0)
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