ポメラDM100購入に至った理由と使ってみての感想
 27日午後2時半ごろ、11月25日にキングジム社から新発売になったポメラDM100が届いた。今年8月7日に鯨がDM20を購入してから4ヶ月もたっていない。その間、DM20で幾つかの随筆と第十三回文学フリマ新刊『ガリア女』を執筆した。世界文学史にささやかな痕跡を遺した道具ポメラDM20は、彼を引き続き星のように輝かせてくれる書き手を3時間も待ち望んでいたが、午後5時半ごろ、白昼社泉由良氏に引き取られることが決まった。近日中に大阪へ送られるだろう。彼のささやかな第二の人生に、少しでも光が届きますように。
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 さて、なぜ鯨がそんな性急に上位機種を欲しがったかというと、DM100には後光機能がついており、おまけに縦書きもできるようになった、この2つの理由がある。前者は夜、電灯を消した状態でも書くには必須の機能であり、後者はとある尊敬すべき文芸同人作家に「縦書きができないなら(ポメラ)いらない」と言われたので鯨も気になっていた機能だった。だからこの2つの機能を兼ね備えていたDM100の存在を知ってから、一秒たりとも待つことなんてできなかった。

 ここからは新型ポメラで今までに気づいたことについて綴っていく。まず鍵盤だが、鍵の間隔がDM20よりも広くなったので、指先の置き損ねによる打ち間違いの機会が減ったように感じられる。ただ鍵の造りがしっかりとしたのでDM20を打った時のような軟らかさが失われた。しかし鍵の硬さを気にしていたのも最初の10分くらいで、支持脚もしっかりしている安定感が加わり、すぐにこの打鍵感に慣れてしまった。むしろDM20よりも打ちやすいかもしれない。鯨はよくベッドのなかで寝ながら執筆するのだが、実際に寝ながら書いてみたらDM20よりも揺れずに書きやすかった。この点でもポイントが高い。
 次に後光機能だけれど、実際に暗闇のなかでも作業ができた。明かりがチラチラして気になるという人がもしいるとすれば光度を微調整すればいいと思う。これくらいの後光があるならば、充分な照明機器のない野宿中でも執筆できる。また、辞書検索もできるようになった。Shiftを押しながら左右の矢印を押して語句を選択し、画面の右側に付けられたボタンを押して語句の意味を調べることができる。あまり使う機会はないと思うけれど、あって悪い機能ではない。
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 鯨はandroidのスマートフォンを使っていて、140文字以内の文章であればQRコードを使ってtwitterに投稿できる。ただ鯨はbluetoothなるものが何であるかをよく理解していないのでファイル転送には失敗した。またiOS搭載機は持っていないので情報端末機の鍵盤利用は試せなかった。SDカードがあるのでそういった目に見えない連携に頼るよりも、挿入したり外したりで情報を移動させればいいだろう。
 縦書きに設定できるのは画期的だと思う。ただ原稿用紙ではないので半角文字を使えばもちろんズレるし、句読点が最後の列に来たときの改行もwordなどのようにはいかない。だから縦書き機能に執着し、行数や文字数を設定してポメラで書いたままで実際の本の組み方にしようとするとズレが生じる。最終的な推敲はやはりパソコンのワープロソフトでやった方がいい。だから縦書きで流して書いてみる、という目的でポメラを使うやり方が最適だ。
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 あと文芸同人作家が使うにはポメラDM100は最適か、という視点。まだ新機種で長文を書いていないので、長文を書いたときの疲れ具合などをDM20と比較することはできない。自宅や喫茶店での執筆のためにはDM20でも何ら問題はないと思う。むしろそちらの方が費用対効果が高い。ただ野宿中に書いたり、長距離鈍行列車旅行の最中で書いたり、といった執筆様式を持っている、あるいは予定している文芸同人作家であればDM100を買った方がいいと思う。電池の持ちも単4電池から単3電池に変わってよくなっているようだ。
 気になるのは上書き保存にDM20よりも少々だが時間がかかるところかな。あと2画面表示は執筆には使えない。表示できる範囲がせますぎる。どこかでサッと書いた創作メモを参照にする程度でなら使えるかもしれないけれど、筋を確認しながら執筆するためには2画面表示は使えない。期待しない方が良い。それと、csv表は何に使うか今でも迷っている。同人誌即売会での頒布数集計にでも使うかな。
 ポメラDM100については以上のように、文芸同人作家個々人の執筆哲学によって利便性が異なるという曖昧なことしか鯨は書けない。ただひとつ確実に言えることは、ポメラDM100の文芸同人界隈に対しての真価は、鯨がこれから執筆していく第十四回文学フリマ新刊の出来映えによって問われるということ、それだけだ。

【ポメラDM100で書かれた本】

受取拒絶

牟礼 鯨 / 密林社



【ポメラDM100で書かれた電子書籍】

オルカ

牟礼 鯨 / 密林社

最後の女オルカ、彼女を守るは三百の去勢旅団、性交を望むは三億の残存人類

南武枝線

牟礼鯨 / 西瓜鯨油社

痴漢から始まる恋もある。

ガリア女

牟礼鯨 / 西瓜鯨油社

ミソジニー短篇集

浄められた花嫁の告白

牟礼鯨 / 西瓜鯨油社

花嫁は告げる、
「初夜の寝床をかつての男たちの血で浄めなさい」

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by suikageiju | 2011-11-27 19:36 | 雑記 | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from 薄荷塔ニッキ at 2011-12-05 02:22
タイトル : [草諸行]後日語る
(この文章12月2日に書いています) ★ ポメラ  28日の日曜日は投票にいった。普段は侵入出来ない小学校という空間を堪能し、そのあと公園で落ち葉を拾ったり写真を撮ったりした。飛行機雲が揺れていた。風が吹いているのだ。風が飛行機雲を流してゆくのは、初めて見た。少... more
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