文学フリマに作家として参加するような生活者が都市に繰り出すときに持っているべき七つ道具。外出する際に持っていくモノが予め決まっていれば何を持っていくか迷うことはないし、「あれを持ってくれば良かった」と後悔することもない。これは行くカフェを決めておけば、どこへ行くか迷う必要のないのと同じ原理である。
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情報カード5×3とメモパース
素早く直感的にメモをするには、アナログな筆記行為をともなう情報カードが相応しい。文章をメモる補助罫、図表や地図をメモる方眼罫、それに半券やチラシの切りぬきなどを貼る無地を使い分けられる。Twitterで公開すべきではない情報の貯蔵庫として保存、整理できる。名刺を忘れたときも名前や電話番号を書き込めば名刺代わりになる。画板となるメモパースはボールペンも収納できる。ここは書きやすい三菱のジェットストリームの出番だろう。
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デジタルメモ
情報カードに載せる情報が都市を歩いていて得た着想だったり思想の萌芽となるような種だとしたら、ポメラのようなデジタルメモに書く情報はちょっと長い思考の痕跡である。駅前のカフェや公園のベンチ、小腹をすかせて入ったカレー屋で腰を落ち着かせてまとまった文章を書く。書きためた文章はブログにアップロードするかもしれないし、雑誌に載せるかもしれないし、小説本に変わるのかもしれない。いずれにせよここが作家の戦場だ。
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電子書籍リーダー
地下鉄やJRでの移動でちょっとした空き時間ができたとき、スマートフォン等でTwitterをチェックするのも良いけれど予めダウンロードした電子書籍を読んでみるのも良い。数十冊分の電子書籍データが入っていても、本のように嵩張ることはない。KindleやLideoなどの電子書籍リーダーがあってモバイルwi-fiルーターを持っているかwi-fiの通っている場所にいれば、調べたい項目があったり、読みたい文章があったりしてもすぐにその場で電子書籍データをダウンロードすることができる。
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文庫本ブックカバー
手軽な電子書籍も良いけれど、街角でふと立ち寄った古書店の何気ない書棚では、電子書籍ストアでは売っていないような古い文庫本を見つけることもある。クイントデザインのブックカバーで文庫本をくるめばバッグの中で傷つかないし、どこでも本を読むことができる。読んでいくうちに折り目や皺のつく蝋引きのブックカバーが手になじむのも楽しい。
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ショルダーバッグ
ポケットがたくさんあり、たいていの物が入ると思えるくらい中はゆったりとして容量の大きいショルダーバッグ。単行本や文庫本はもちろん単3電池や各種カード、財布にスマートフォン、電子書籍リーダーにポメラ、両脇に折りたたみ傘と500ミリリットルサイズのペットボトルも入る。空間を節約して下着類を詰めれば夏季の二泊三日旅行も冬の一週間旅行もこなせる収納力を持っている。
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原動機付自転車
自転車ブームの中で、あえての原付である。500円分のガソリンで150㎞は移動できて、軽自動車税は1000円~1200円、自賠責も任意保険も比較的安く、また車検がなくて半年に1回エンジンオイルを交換すれば済むので維持費はそんなにかからない。その上、自動車よりもはるかに小回りがきいて、自転車よりも躯は疲れない。同人誌即売会に関して言えば、東京ビッグサイトは二輪駐車場、東京流通センターは流通センター駅の高架下、川崎産業振興会館は自転車置き場に原付を停められるので直接搬入時には輸送車としても使える。また近隣諸都市や郊外への取材旅行でも足として便利だ。
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コンドーム
人生が変わると言われ、厚さ0.02ミリの近距離恋愛を可能にしたサガミオリジナル。大切な人を守るため、そして自分を守るために必要な薄皮一枚。都市は常に人が行き交いそして出会う場所。文学的探求心の結果として何が起るか分からないから、いつも携帯しておくべき一品。