情報カードを名刺に
 5×3サイズのコレクト情報カード(補助6ミリ罫線)に名前と日付のスタンプだけを捺印して名刺としてみる。名刺代わりに使ってきた西瓜鯨油社宣言ももうすぐ在庫がなくなろうとしている。試みに作った名刺の大きさの比較のために普段使い用の名刺を並べる。
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 まず大きい。従来の名刺サイズよりもでかい。そして何も情報が書かれていない。名前と、その人に名刺を渡すことになった日付しか書いていない。そもそも普段使い用の名刺には名前しか書かれていないけれど、5インチ×3インチと名刺サイズよりも大きい紙なのに名前と日付しか書いていないと、大きさに比べて情報量の少なさが目立つ。
 でもそれだけでいいんじゃないだろうか。
 書類を整理していてこの名刺が出てきたとして、名前と日付さえわかれば、ネット上や手帳などの記録から自分が牟礼鯨という人物とどんな出会い方をしたのかを思い出せるだろう。地下のバーで鳴らしたグラス、見知らぬ天井とうるさい換気扇の音、ゴムについているローションのフレーバー、子供たちの集う賑やかな同人誌即売会。それらを喚起するのは名前と日付、それだけでいいのではないか。それで何も思い出さなければ牟礼鯨とはそれまでの関係だったということではないのか。そうなら思い出す必要もない。
 罫線の引かれた余白の部分は大きいのだから受け取った人に、そこへメモを書き込んでもらう。「牟礼鯨」の読み方、メールアドレス、職業、生き様、何をしているか、読んだ本の感想、第一印象、怨みつらみ、感じたこと、調べたこと、あるいは牟礼鯨に直接訊いたこと、そういった事項を記入できる。あなたなりの牟礼鯨情報でどんどん余白は埋まっていく。
「あなたの情報はこんな5インチにも満たないカードに書けてしまうくらいのそんなちっぽけな人なの?」
「あなたの、短くまとめる力を信じていたのですけれども」
 まず日付が違うので同じ名刺はそんなに枚数がないという希少価値がある。そして書き込まれる内容は上記のように受け取った人それぞれに違う。名刺を発行した数だけの牟礼鯨の情報が存在する。この名刺スタイルは牟礼鯨が一人ではないことを証明する。牟礼鯨は遍在する。牟礼鯨はそれぞれの情報群のなかに遍在している。
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by suikageiju | 2014-01-12 00:05 | 情報カード | Trackback | Comments(0)
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